夕月の本棚

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一昔前のサッカー・コメディ 『シャンペン・シャワー』

今日はサッカーマンガです。

それも、世界的にも有名らしい、誰もが知る少年マンガではなくて、最近の人気マンガでもなく、ちょっと古い、少女マンガのコメディ。

 

これは当時それなりにヒットしたと思うけど、別にアニメ化とかしてないし、同世代でも雑誌の『LaLa』を愛読していないと知らないかもしれませんね。

 

かわみなみ 『シャンペン・シャワー』白泉社文庫 全3巻

 

上記は古本になってしまいますが、電子版(kindle版)もあります。

かわみなみ 『シャンペン・シャワー』 Kindle版 1巻

 

物語は、南米のプロサッカーリーグが舞台。連敗が続き、てこ入れを必要としていたチームに大型新人…アマゾンの奥地から来た「アドル」がやってきて…。

少女マンガですから、主役のアドルはとってもカワイイです。アマゾン育ちの身体能力と、都会を知らない純朴さ。

少年の成長、そしてリーグの勝敗…やがて、ワールドカップを目指すようになって…。

 

という話なのですが、基本コメディです。

サッカーの知識も必要ない(でも、知っているとバカバカしさが倍増するかも)。

 

そして、大事なことなのですが、40年近く前の日本では、サッカーは割りとマイナースポーツ。

昔の国立競技場で開催されていたトヨタカップ(現在はFIFAクラブワールドカップ)は、当時は芝生もボロボロで、世界的大スターが集う試合なのに、この汚いグラウンドが国際映像で流れていいのか…と暗澹たる思いがしたものです。もちろん、席もガラガラだから、余裕でチケットがとれたのは、すごくヨカッタのですが……。

 

当然、当時の日本代表にとって、ワールドカップ出場なんて、「夢のまた夢」でした。

筆者もまったく信じていなかったですから、当時は。近い将来にワールドカップに出場するようになるなんてね。

 

そんな頃に、熱烈なサッカーファンである、このマンガの作者が、南米サッカーへの思いを込めて、描いたのが本作。

コメディで、ホントに滅茶苦茶なことがたくさんあるのですが、それでも、当時の人気サッカー選手を彷彿とさせるキャラクターが出てきたり、サッカーが楽しい競技なんだ!ということが、画面一杯に溢れています。

 

そして、笑えます! さらに、なぜか時々、ちょこっと温かい気持ちになります。

 

もともとサッカーを見るのが好きだった筆者ですが、このマンガで、一気に南米へと興味が向かった一冊。ちょうど、キングカズも南米に行っていたしね。

(ちなみに、大学がドイツ語専攻だったこともあり、今も昔もブンデスリーガが好きです)

 

それはさておき!

古いマンガですが、改めて、オススメしたいです。

まあ、不真面目だから良いのですよ、このマンガは。

 

 

(2023年3月初出、転載・加筆修正)

 

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